基本情報技術者試験 平成28年度秋期の正答と、IPAの出典PDFへのリンクです。正答80問を収録しています。
問題文は収録していません。IPAが公表している問題冊子PDFがスキャン画像で、文字情報が入っていないためです。OCR(画像から文字を推定する処理)は行っていません。コードやビット列、数値が1文字変われば設問の答えが変わってしまうからです。
正答は、IPAが公表している解答例PDFから機械的に読み取ったものです。問題冊子PDFがスキャン画像のため、問題側の問番号と突き合わせる検算は原理的にできていません。解答例PDFの問番号をそのまま正としています。
80問。正答のみ。問題文は収録していません。
| 問 | 正答 | 問 | 正答 | 問 | 正答 | 問 | 正答 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ウ | 2 | エ | 3 | ア | 4 | エ |
| 5 | ア | 6 | イ | 7 | イ | 8 | ウ |
| 9 | ア | 10 | エ | 11 | ウ | 12 | ア |
| 13 | ウ | 14 | エ | 15 | エ | 16 | ウ |
| 17 | ア | 18 | ウ | 19 | ア | 20 | イ |
| 21 | ウ | 22 | エ | 23 | ア | 24 | エ |
| 25 | ウ | 26 | イ | 27 | ア | 28 | ア |
| 29 | ウ | 30 | エ | 31 | エ | 32 | イ |
| 33 | イ | 34 | イ | 35 | イ | 36 | ア |
| 37 | ア | 38 | ア | 39 | ウ | 40 | エ |
| 41 | イ | 42 | ア | 43 | エ | 44 | ア |
| 45 | ウ | 46 | エ | 47 | エ | 48 | エ |
| 49 | ウ | 50 | エ | 51 | ア | 52 | ア |
| 53 | イ | 54 | エ | 55 | ア | 56 | イ |
| 57 | エ | 58 | ア | 59 | イ | 60 | ア |
| 61 | ウ | 62 | エ | 63 | ア | 64 | イ |
| 65 | ウ | 66 | ウ | 67 | エ | 68 | エ |
| 69 | ア | 70 | イ | 71 | エ | 72 | ウ |
| 73 | エ | 74 | エ | 75 | ウ | 76 | イ |
| 77 | イ | 78 | エ | 79 | ア | 80 | ア |
解答例PDFに出てくる大問は13問(問1、問2、問3、問4、問5、問6、問7、問8、問9、問10、問11、問12、問13)です。
この区分の解答は収録していません。
午後試験の解答例は「大問→設問→空欄記号→解答」の表の形で公表されています。これを文字として取り出すと列が混ざって読み順が崩れ、別の大問の解答がつながってしまいます。誤った対応づけを出すより、解答例PDFへのリンクに留めました。大問番号は解答例PDFに現れたもので、ここは信頼できます。
問1 では,営業員がWeb ブラウザからインターネット経由で利用するWeb アプリケーションとして構築さ れたある商社の販売支援システムを題材に,サーバの適切な配置,ファイアウォールにおけるフィルタリング の設定及び情報セキュリティの3 要素確保のための対応について出題した。 設問1 の正答率は高く,よく理解されていた。 設問2 の正答率は平均的で,おおむね理解されていたが,イ又はエと誤って解答した受験者が見受けられ た。DB サーバへのアクセスを,Web サーバに限定することに気がつけば,正答できた。 設問3 は,a の正答率は高く,よく理解されていた。b の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。c の 正答率は低く,あまり理解されていなかった。カと誤って解答した受験者が見受けられた。これは,可用性の 意味を取り違えたためと思われる。情報セキュリティの3 要素は基本であるので,よく理解しておいてほし い。 Web アプリケーションを構築する場合,適切なセキュリティ対策を考慮したネットワークの設計は欠くこと ができないものなので,身につけておいてほしい。
問2 では,言語処理系に関連して,状態遷移図による構文規則の表現,演算の優先順位を規定する式の構文 規則,構文解析処理の解析結果である構文木について出題した。 設問1 の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。構文規則と状態遷移図の遷移の対応をよく考えれ ば,正答できた。 設問2 のc,d の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。e の正答率は低く,あまり理解されていなか った。イと誤って解答した受験者が見受けられた。式の構文木と構文規則が示す演算順序の関係をよく考えれ ば,正答できた。 コンパイラの処理過程に関する知識や,プログラム言語の文法を定義する構文規則を理解する能力は,情報 処理技術者にとって重要なので,身につけておいてほしい。
問3 では,従業員の通勤手当を題材に,データベースを利用してのデータの詳細化と,詳細化したデータを 集計する処理について出題した。 設問1 及び設問2 の正答率は高く,よく理解されていた。 設問3 の正答率は平均的で,おおむね理解されていたが,イ又はウと誤って解答した受験者が見受けられ た。設問に,“同じ従業員番号は一つだけ表示する”とあるので,従業員番号でグループ化する必要があるこ とに気がつけば,正答できた。 設問4 の正答率は高く,よく理解されていた。 データを詳細化してデータベースで管理することで,データの内訳が可視化され,様々な角度から集計や分 析をすることが可能になる。詳細化されたデータを,要求に応じて適切に集計などする能力を身につけてほし い。
問4 では,複数のデータで構成されるWeb 画面を題材に,与えられた計算モデルを基に,データの転送時間 を計算することについて出題した。 a,b の正答率は低く,あまり理解されていなかった。a ではアと誤って解答した受験者が多く見受けられ た。問題文をよく読めば,100 個の固定データ全てについて掛かる時間であることが分かり,正答できた。b ではオと誤って解答した受験者が多く見受けられた。個々のデータの転送に掛かる時間が3 × t + v ÷ e で計 算できることから,100 個のデータの転送に掛かる時間は,3 × t + v ÷ e × 100 ではなく,(3 × t + v ÷ e) × 100 になることが分かれば,正答できた。c,d の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。c ではイと 誤って解答した受験者が見受けられた。c がHTML 文書データの転送時間の一部であり,転送時間を算出する ためにはデータサイズを実行転送速度e で割る必要があることに気がつけば,正答できた。d ではクと誤って 解答した受験者が見受けられた。d が表示する商品n 個分の画像データの転送時間の一部であることは理解で きているので,n が括弧の外にあることに気がつけば,正答できた。 システムの設計に当たり,データ転送時間の計算に限らず,様々な数値を見積もることはよくある。見積り に当たり,計算モデルに当てはめる数値を正しく判定する能力は必要であるので,身につけておいてほしい。
問5 では,レンタル業務システムの設計を題材に,オブジェクト指向設計で用いるUML について出題し た。 設問1 は,a の正答率は平均的で,おおむね理解されていたが,エと誤って解答した受験者が見受けられ た。b の正答率は低く,あまり理解されていなかった。カ,キ又はクと誤って解答した受験者が見受けられ た。b は,貸出明細には必ず一つレンタル商品のインスタンスが関連すること,また,貸し出されていないレ ンタル商品に関連する貸出明細のインスタンスは存在しないことを理解できれば,正答できた。 設問2 は,c の正答率は高く,よく理解されていた。d の正答率は低く,あまり理解されていなかった。イ と誤って解答した受験者が見受けられた。貸出料金は,商品情報ごと,貸出期間(1 日,2 日,1 週間)ごとに 設定されていること,その上で,図4 のシーケンス図において商品情報は特定されており,貸出料金を取得す るためのメッセージは商品情報のインスタンスに送信していることが読み取れれば,正答できた。 設問3 の正答率は低く,あまり理解されていなかった。エと誤って解答した受験者が見受けられた。オブジ ェクト指向設計の基礎知識であるインヘリタンス(継承),ポリモーフィズム(多様性)について理解してい れば,正答できた。 オブジェクト指向によるソフトウェア開発において,クラス及びクラス間の関連をクラス図で表現する能 力,シーケンス図を用いて,クラスのインスタンス間のメッセージの流れを時系列的に表現する能力は重要な ので,是非身につけておいてほしい。
問6 は,単体テストにおける品質管理を題材に,代表的な管理の指標を用いたテスト結果の分析,評価,並 びに結果に対する改善策への対応方法について出題した。 設問1 の正答率は高く,よく理解されていたが,アと誤って解答した受験者が見受けられた。バグ摘出率が 基準範囲の下限に満たない場合,バグの内容から品質を評価する必要があることに気がつけば,正答できた。 設問2 の正答率は高く,よく理解されていたが,f では,エと誤って解答した受験者が見受けられた。テス トの実施が不足している処理の流れに対して,テストケースを追加する必要があることに気がつけば,正答で きた。 テスト工程の品質管理において,管理の指標を用いた計画の立案,テストの結果に基づいた評価及び改善策 による品質の確認は,必要な作業であるため,よく理解しておいてほしい。
問7 では,消費財メーカ間の業務提携と出資を題材に,基本的な会計及び現在価値の考え方について出題し た。 設問1 は,a,b の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。c の正答率は低く,あまり理解されていな かった。イと誤って解答した受験者が多く見受けられた。販管費の圧縮によって営業活動によるキャッシュフ ローを上げられることが分かれば,正答できた。 設問2 は,d の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。e の正答率は低く,あまり理解されていなか った。ア又はイと誤って解答した受験者が見受けられた。2017 年にFCF が10%増加することと,割引率0.1 で現在価値に割り引くことに気がつけば,正答できた。f の正答率は高く,よく理解されていた。 設問3 の正答率は低く,あまり理解されていなかった。FCF に影響しない条件,FCF を減少させる条件及び FCF を増加させる条件を適切に見極められれば,正答できた。 実務において,財務諸表を適切に読み解く能力や,現在価値を正確に計算する能力は重要である。様々な条 件によって財務諸表がどう影響を受けるかの分析と併せて,理解・把握してほしい。
問8 では,数値を編集パターンに従って編集する処理について出題した。 設問1 の正答率は低く,あまり理解されていなかった。Pattern[]中の文字“#”や“.”をfill 文字“*” で置き換えるかそのまま残すかの判定を誤って解答した受験者が見受けられた。表2 のケース8,9 の処理を 見ると,制御文字以外の文字は,signif の値がoff のときにfill 文字で置き換えることが分かる。変数 signif の値の変化に気をつけてプログラムを追跡すれば,正答できた。 設問2 の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。 設問3 の正答率は低く,あまり理解されていなかった。イと誤って解答した受験者が多く見受けられた。正 の数値の後に続く文字をfill 文字で置き換えるには,Value[]中の最後の文字“+”を検出したとき,signif の値をoff にする必要がある。また,数値が正であれば,Value[]中の最後の数字がfill 文字で置き換わるこ とはない。これらを満たすケースを選べば正答できた。 本問では,ある程度複雑なケース分けを扱っているが,実務においては,より複雑なケース分けを扱う場合 が多い。処理の流れと,それを制御する仕組みを,よく理解することが重要である。
問9 では,開発対象となる複数のサブシステムについて,それらの開発作業の順序を求めるためのプログラム の作成と,求めた結果を出力するプログラムの追跡について出題した。 設問1 は,a,c の正答率は低く,あまり理解されていなかった。a ではイと誤って解答した受験者が見受けら れた。a を含むfor ループでは,対象サブシステムjob[job_sch[i]]とjob[job_sch[i + 1]]の開発作業を,順序 どおりに実施した場合の二つの対象サブシステムの遅延日数の合計wt_a と,順序を入れ替えて実施した場合の 二つの対象サブシステムの遅延日数の合計wt_b を求めている。a を含む3 行では,job[job_sch[i + 1]] → job[job_sch[i]]の順に対象サブシステムの開発作業を実施した場合の二つの対象サブシステムの遅延日数の合 計を求めていることが分かれば,正答できた。c ではエと誤って解答した受験者が多く見受けられた。c を含む 行では,変数ft から,一つ前に開発作業を実施する対象サブシステムの開発作業日数(job[job_sch[i - 1]].job_term)を減らすことと,変数i の値を1 減らすことを行っているので,前置減分演算子 -- を使う必要 がある。このことが分かれば,正答できた。b,d の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。 設問2 は,e,f の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。 C 言語のプログラムでは,前置演算子と後置演算子はよく使われる。演算のタイミングに違いがあることにつ いて,十分に理解しておいてほしい。
問10 では,健康診断の結果の記録を題材に,突合せによるマスタファイルの更新処理について出題した。 設問1 は,a の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。b,c の正答率は低く,あまり理解されていな かった。b ではエと誤って解答した受験者が見受けられたが,REL-PROC 段落は整列併合ファイルへのレコード の引き渡しを担う段落であることを理解できれば,正答できた。 設問2 は,d,f,g の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。e の正答率は低く,あまり理解されてい なかった。当該処理は,結果ファイルの処理が終了した後に健康診断マスタファイルに未読のレコード,つま り,今回受診していない従業員のレコードが残っていた場合の処理である。プログラムの説明にある“受診し ていない従業員に対するレコードは存在しない”ことに気がつけば,正答できた。 COBOL がよく使用されている業務処理では,整列や突合せが多用される。受験者には適切に実装できる能 力を身につけておいてほしい。
問11 では,簡単な電卓プログラムを題材に,Java の列挙(enum)の特徴を生かし,キーによる駆動型の処 理を完成させることについて出題した。 設問1 では,a の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。b,c の正答率は低く,あまり理解されてい なかった。スタックの先頭に入力中の数値が格納されていること,及び各数字キーの定数の数値は,列挙型の 共通のメソッドordinal で得られることが理解できれば,正答できた。d の正答率も低く,あまり理解されて いなかった。列挙の各定数は,インスタンスであり,そのインスタンスメソッドが呼び出されたとき,this は 呼び出された定数を参照していることが理解できれば,正答できた。e の正答率も低く,あまり理解されてい なかった。変数map には,列挙OperationKey とDigitKey 両方の定数を格納するので,共通の型であるKey を 用いる必要があることに気がつけば,正答できた。 設問2 では,f,g の正答率は平均的で,おおむね理解されていた。 Java の列挙は,通常のクラスのようにコンストラクタやメソッドを定義できるなどの特徴があるので,使い こなせるように習得しておいてほしい。
問12 では,リストに対して,要素を挿入又は削除するプログラムの作成について出題した。 全ての設問において,正答率は低く,あまり理解されていなかった。 設問1 のa ではイと誤って解答した受験者が多く見受けられた。また,ウ又はオと誤って解答した受験者が 見受けられた。GR1 とGR2 の役割と“要素をたどる”という操作の意味が理解できれば,正答できた。b では ア又はイと誤って解答した受験者が見受けられた。直前の命令で,GR2 に,新たに挿入される要素の先頭アド レスが得られていることに気がつけば,正答できた。c ではウ又はエと誤って解答した受験者が見受けられ た。ここでも,GR2 の役割が理解できれば,正答できた。 設問2 では,ア又はイと誤って解答した受験者が見受けられた。GR2 は,一旦GR4 に退避された後,行番号 15 で新たに挿入される要素の1 語目が設定されることに気がつけば,正答できた。 設問3 では,オ以外に解答が分散した。主記憶上に展開されたリストを,図示するなどの工夫をしてイメー ジできれば,正答できた。 リストは最も基本的なデータ構造の一つであり,実装と操作について理解しておくことは非常に重要であ る。ぜひ習得しておいてほしい。
問13 では,建物の改築作業のスケジュールを策定するためのワークシートの作成と,作業の総日数が最小と なる状態遷移列を選定するマクロの作成について出題した。 設問1 では,a の正答率は平均的で,おおむね理解されていたが,イと誤って解答した受験者が見受けられ た。絶対参照,相対参照について正しく理解していれば正答できた。b の正答率は平均的で,おおむね理解され ていたが,ア又はウと誤って解答した受験者が見受けられた。作業総日数を算出する仕組みが問題文から読み取 れれば,正答できた。c の正答率は高く,よく理解されていた。 設問2 では,d ~ f の正答率はいずれも低く,あまり理解されていなかった。d ではイと誤って解答した受験者 が見受けられた。変数Current が示す状態ID が終了状態ID から開始状態ID まで順番に遡って変化しているこ とに気がつけば,正答できた。 仕様に基づいて正しい式やマクロを記述する能力は,表計算に限らず,プログラム言語一般で求められる基礎 的技能であり,しっかりと習得しておくことが重要である。
出典: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)採点講評。採点講評PDFを開く
年度ごとの配点は収録していません。配点と出題数は制度改定で変わるため、現行制度の値を過去の回に当てると誤りになります。この回の配点は、下の試験要綱PDFでご確認ください。
平成28年度秋期の試験要綱PDF(配点はこの中にあります)
下の値は情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱 Ver.5.4(2025年4月17日)に載っている現行制度のものです。配点も採点方式も、この回のものではありません。出題数が現行制度と同じ回でも、本サイトはこの値をその回の配点として扱っていません。
現行制度の試験要綱には、この名前のセクションがありません。制度が変わって試験の構成そのものが当時と違うため、現行制度の配点はこの回に当てはまりません。
現行制度の試験要綱には、この名前のセクションがありません。制度が変わって試験の構成そのものが当時と違うため、現行制度の配点はこの回に当てはまりません。
IPAが公開しているPDFへのリンクです。問題文はこのPDFの中にしかありません。
出典: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)。この回の問題冊子PDFはスキャン画像です(実測)。PDFの中に文字が無いので、PDF内の文字検索はできません。